魔法少女まどか☆マギカ

最期までついに見ましたよ。
あれだけ風呂敷を広げておきながら、なんとか最後までまとめきりました。


結局、この作品もSFものと言ってもいいのかな。
SFもの、特にループものは大好物なわけですが、この作品もご多分にもれず大変楽しむことが出来ました。
さらに、エントロピーを設定の芯に持ってきたのも斬新でした。
SFは色々読んだり見たりしていますが、エントロピー、特に熱力学第二法則を取り上げているものには初めて出会いましたね。
感情→情報と考えることが出来るなら、マクスウェルの悪魔関係の一連の論争とも相まって筋が通っています。
女の子の感情(情報)を使ってエントロピーを減少させるという理屈なら、キュウべぇマクスウェルの悪魔ということもできますよね(SF好きとしては「女の子限定」というのが鼻につくわけですが、まぁ、思春期の女心は秋の空ってことで納得することにします)。
キュウベェはそういえば、「なんでも一つ願いを叶えてあげるから、僕と契約して魔法少女になってよ♪」とファウストの悪魔そのものなセリフを言ってましたし、関連があるのかも。


と、適当なことを言っているかもしれませんが、日本SF大賞も十分狙える素晴らしい設定が物語の土台にありました。
また、最初はかわいいキャラクターが出てくる単なる魔法少女モノだと思ってました → 魔法少女だってイロイロ大変なんだよ世の中そんなに甘くないんだよサプライズが視聴者の度肝を抜きました。
さらに、作画も無難、演出・音楽も秀逸、設定を別にして脚本も素晴らしい出来でした。
個人的には、当事者意識のない鹿目まどか悠木碧)を、新入社員で仕事がろくに出来ない(しようとしない)自分と重ねたりしてイロイロ考えさせられましたよ。


これは、胸をはって傑作アニメということが出来るでしょう。殿堂入りです。
涼宮ハルヒの憂鬱級の優れた作品です。


あとは、小さいお子さんが間違って本作品をTSUTAYAでレンタルしないことを祈るばかりです。
地震の影響もあり完結するか危ぶまれましたが、本当に最後まで見られてよかったです。
この作品に携わった全ての皆さんに大変感謝しております。ありがとうございました。



P.S. オープニング映像なんですけど、TV版よりBD版が劣化してるってどういう事なの?流れる涙も、走ってる鹿目まどか色彩設定も、TV版の方がどう考えてもいいんですけど!どうなってるんだか・・・全く・・・