イロイロ終りですね。

新しいクールが始まりました。
これまでに見ていたアニメに関してちょこっと感想を言わせてください。

コードギアス 反逆のルルーシュR2

ついに終わってしまったコードギアス
半年お休みがあったわけだがしっかり1年間視聴した。
結論から言うと本当に見てよかった。


第二期は話が駆け足になり本当に残念だった。どう考えてもキャラクターを増やしすぎだったと思う。もしくは、もう1年ぐらいやることにして話のプロットを考えるべきだった。
シャーリーが死ぬあたりは、彼女がなにを考えているのか全く分からない状況に。がっかりであった。
おまけに最後はルルが何故戦っているのか、かなり分かりにくかった。ナナリーのためというのが戦うモチベーションだったはずなのに最後の最後にコロッと変わってしまい、さらに話がどんでん返しの連続で、頭の悪い僕には着いていくのが難しかった。


しかし、総じて1年間非常に練られた脚本で作画・演出も頑張っていた。毎週見ることが楽しかったのは間違いない。最後の最後はそのどちらも力尽きてしまった感があるが、それにしてもラストにはそれらしいところに軟着陸した。
ラソンに例えれば、最後ヘロヘロになりながら倒れこんでゴールしたけれども、それはそれでちゃんとゴールしているし、かなりの好タイムだった感じである。


・・・というわけで、今までの谷口悟朗作品と比べたら確かに完成度は低いかもしれないが、全体で1年やりきっているという点、骨格となるストーリーが大変複雑で志が高かった点、作画面で最後まで腐らなかった点などから、私は大変高くこの作品を評価したい。


このようなアニメオリジナルの原作で1年間これだけのクオリティーのものを提供できるのは、かなりの好条件がいくつも重ならないと出来ないことだと思う。携わったスタッフのみなさんにはゆっくり休んで頂いて、次にまた面白い作品を作って欲しい。
長い間本当にお疲れ様でした。そして素晴らしい作品をどうもありがとうございました。


ひだまりスケッチ×365

新房昭之は大好きな監督なので今期も期待していたが、それに違わず実写とアニメをうまく組み合わせた前衛的でおもしい映像を見せてくれた。難しいことを考えずに頭を空っぽにしてふんわか見られるアニメだった。
欲を言えば第1話にあったようなゆの@阿澄佳奈とそのお母さんが走っていくような面白い作画をもっと見せて欲しかった。少し大人しすぎたのでは?
とはいえ、原作のゆったりした雰囲気をしっかりと再現した良作であったことは間違いない。


ToLOVEる―とらぶる―

たまにしか見ていなかったので限定的な評価になるが、やっぱりXEBECの作るものはつまらないなぁという感想しか出てこない。マンガの方はたまに見る限り頑張っているのに、アニメの方は・・・。内容がない。
美少女が出てくるマンガを原作にして、その子達のサービスカットを適当に入れときました的な、なんとも適当に作っている印象しか持てなかった。
こんなものつくって誰が徳をするのか?
現在のおたくは目も肥えちゃって、そんなもののDVDとか買わないと思うけど。


恋姫†無双

あまり期待していなかった本作品ではあるが、蓋をあけてみれば同じ曜日にやっているマクロスFよりこっちを楽しみにしていた。
三国志にでてくる武将が美少女になってしまっているという奇想天外な設定に最初引いたが、脚本は大変良かった。ラストに向けて全体を通して可不足なく毎週のエピソードが決められていた。今期のアニメの中でもっともきちんと終了した作品となったと思う。終わり良ければ全て良し。やるじゃないか中西伸彰と雑破業


加えて毎週最低限の作画レベルをきちんと守り、演出も悪くなかった。
話の途中でキャラクター達が2頭身ぐらいのデフォルメされたシーンが出てくるが、それも可愛くかつ省エネ作画になっていて工夫の跡も見受けられた。
また、声優オタクとしてはキャリアの少ない声優がたくさん出ていて、それでもしっかりとした演技を見せてくれて嬉しかった。完全素人を平気で声優として採用する昨今、このような声優たちがしっかりと仕事をしているのを見ることができて希望が湧いた。しかしその反面、社会環境としてこれじゃいけないという複雑な気持ちにもなったが・・・


キャラクターの設定もきちんと遵守されていて、アニメにありがちな「そこでそんなこと考えるキャラクターだっけ?」という違和感をいだくことなくラストまできちんと視聴できた。
話も理解しやすく、出てくるキャラクターもみんな善人で、見ていて元気になれた。
まるで現代美少女アニメアンパンマンのような話だったと思う。良かった。


ゼロの使い魔〜三美姫の輪舞〜

うーん、ルイズ@釘宮理恵が可愛いければそれでいいアニメだったのかな?
でも、求められているのがそこだったしても演出とか脚本で、少しでもいいからキラリと光るものを見せて欲しかった。
監督の紅優がなにを考えて仕事をやっているのか分からない。
毎週ちゃんと見ていたはずなのに内容を全く覚えていない。作画はとても良かったのに本当に残念。
エンディング映像作った人は自分のセンスのなさに気付いた方がいい。


セキレイ

オープニング、エンディング曲は良かった。なんだかサクラ大戦を髣髴とさせる元気の出る曲であった。
しかし、全体を通して監督の草川啓造の持ち味であるアクションシーンも少なめで残念。話としてもあまり興味をもてるものではなかった。
演出面でも少し考えて欲しい。話の後半ヒロインである結@早見沙織が死んでしまうシーンがあった。もちろんこれは話し全体を通してもクライマックス、盛り上がるところのはずだ。しかし、結の服が直前に不自然に破れておっぱいがポロリンコ状態になっており、死を悲しむべきなのかサービスカットに喜ぶべきなのか全くわけがわからない中途半端なことになってしまった。 しかも、今のオタクのほとんどはそうだと思うが、セキレイ程度の作画レベルのアニメでサービスカットがあっても何も嬉しくない。よって、このシーンは私にとって感動シーンが台無しにされているだけだったわけだ。さらに、それまでの盛り上げ方もイマイチでそもそも感動はそんなになかった。しかもおまけ付きで、その回の終りの次回予告に元気そうな結が一瞬出てくる。「あー来週生き返るんだ!」視聴者はみんな分かっちゃったわけだ。オイオイそりゃないぜ。ひさびさにテレビに向かって突っ込んだよ。


といわけで杜撰過ぎる。中途半端すぎる。少し演出というものを意識して丁寧に話を作って欲しい。
草川啓造監督、少し、頭冷やそうか


ストライクウィッチーズ

パンツだけのアニメかと思って3話で切ろうと思っていたが、意外と面白く最後まで見てしまった。
それぞれの回、それぞれのウィッチに焦点を当てて丁寧な話作りがされていた。それによってそれぞれのキャラクターの行動原理もしっかりと描写されていたと思う。
作画面でもかなり健闘した。CG嫌いの私としてはCG万歳のGONZOとは相性が悪いのだが、本作品に関してはそれが押さえ気味で安心して見る事が出来た。原画もしっかりとキャラクターを可愛くかけていたと思う。さらに確か海の水着回だったと思うが、動画としても面白いものが見ることが出来た。また、戦闘機や戦艦など機会系がこだわりを持って細部まで描かれていて好感触であった。


ネウロイがなにものだったかなど、最後に明かすべき設定をそのままにして丸投げしてしまったのは減点だが、総じて話もテンポ良くてストレスなく視聴できた。もうちょっとだけ頑張れればGONZOも面白いアニメを作るようになったな、って思えるんだけどなぁ。ともあれ今まで見たGONZO作品の中で一番面白かった。高村和宏が次にやる作品も必ず見たいな。


フルメタル・パニック!The Second Raid

今期で一番面白かった作品はコレ。再放送なのに・・・
さすが京都アニメーション。これを見ちゃうとこの前のシリーズ、GONZOフルメタル・パニック!無印は見れたもんじゃない。
全体を通してかなり重い話で、自分の自意識とか仕事とか環境とか、そういうものをこのアニメを通して真面目に考えなければならなかった。それだけメッセージ性の高いリアリティーのあるストーリーだった。これは真面目に見ている視聴者にはかなりのストレスだったと思うが、それが最後にスパッと爽快に解消される。途中見ているほうも辛かったが、だが、それ故に最後の爽快感は素晴らしいものがあった。


各話の超一流の脚本、演出、作画によって、毎週集中力を切らすことなく視聴できた。毎週、手に汗を握りながらテレビの前にいた。自信を持って言えるが、この作品はアニメ史に残る秀作である。さすが武本康弘監督。
もしかしたら現在の京アニにはこれだけ面白いものは作れないかもしれない。作れて欲しいんだけど・・・


鉄腕バーディー DECODE

監督が赤根和樹でシリーズ構成が大野木寛。
おまけに総作画監督りょーちもということでめちゃくちゃ期待していたこのアニメ。
面白かった・・・面白かったんだが正直もう少し面白くなると思った。
アクションシーンはさすがりょーちもで素晴らしかったんだが、そのアクションシーンが最初と最後しか出てこない。
話もそんなに悪くなかったんだが、わりと大人しいシーンが多くてテンポが悪かったように感じる。
壮大なことを企んでいるスマした奴が敵の親玉だと、話の進み具合が悪くなりがちだけど、今回は残念ながらそれにまんまとはまってしまった感じ。話も落ちもある程度予想できたもので、ちゃんと着地しているといえばそうなんだけど、どうしても期待値が高かっただけにちょっと残念。


いや、面白いんですよ。今期の中では3番目ぐらいに面白かったんだけど、もっと面白くなると勝手に期待していたもので少し残念なんだな。


夏目友人帳

ナイス。DVDは売れないかもしれないけど、このような優れた映像作品がきちんと出てくるということは日本もまだ終わっちゃいない。静かだが話のラストもしっかりとまとまっていて、かなりの良作であった。地獄少女はつまらなかったけど見直しました大森貴弘監督。
シナリオもわりとキチンとしているし作画面でも健闘。しかし、このアニメで最も光ったのは演出である。
いわゆる妖怪ものなんだが、それを倒すのではなく、名前を返す。この作業によってその妖怪の過去などがエピソードとして毎回語られるわけだ。話の要はこの妖怪の過去なんだが、どのエピソードも涙がホロッとするようなよいもので、演出のみなさんもそれを生かすべくセンス良く頑張っていた。
原作よりもより丁寧に描かれている気さえした。


日本のアニメの良心がにじみ出いているような秀作。
こういうアニメこそ評価されてほしいんだが・・・なぜだろうDVDはあまり売れない気がするんだよ。
ブレインズ・ベースが作る作品は良作だと思えるときが多いな!





いやーマニアックですね今回も。