ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 2009初夏 公開

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序が公開されてから大分時間が経ちましたね。
なかなか「破」の情報が出てこなかったので、カレカノの時みたいにまた庵野秀明が逃げたのかと思っていました。
どうやらそうじゃなかったようです。一安心。


「序」当然見ましたよ。
せっかくなので「序」の感想を。


正直テレビ版のときには作画がイマイチの時がありました。
しかし、今回の劇場版「序」ではほとんど書き直されているようでオタクにも満足の出来でした。
画が崩れているシーンはありません。(映画では1カット綾波レイがスゲー不細工なところがあったような気がしたが、DVDを見ても存在していない。あれは幻だったのか・・・?)
音に関してもリニューアルされているようで、映画館で見ても遜色のない重低音バリバリのいい感じに仕上がっていました。


話としてはテレビ版の総集編で、テレビを見ていた人は途中までは「あーこうだったなぁ」と思い出しながらリハビリすることが可能です。
しかし、後半のヤシマ作戦に突入するとほとんどがリニューアルされ、東京電力が協力しているだけあって細部にもこだわりが見られる渾身の出来となっていました。
作画もカット割りも超一流で、盛り上がる盛り上がる。これぞ劇場クオリティーと言える素晴らしい出来でした。
正八面体使途の美しさもあいまってカッコ良いことこの上なかったです。
見る前は今更またエヴァかと思っていたのですが、絶対に見るべき作品でした。


サブタイトルは 「you are (not) alone.」 でした。
私が訳するにこれは日本語にすれば 「セカイ系(非セカイ系)」となると思います。


10年前のエヴァセカイ系の走りと言われるように、主人公がセカイの運命を全部背負っていました。主人公は主要キャラクター以外つまり社会とほとんどの関係性を持っていなかったわけです。
しかし、今回の劇場版ではエヴァをメンテナンスする人もいれば日本中の電気を集めるために頑張っている人達もいます。ヤシマ作戦に協力している人もいれば、その成功を祈っているだけの人たちまでいました。
この劇場版でもセカイの運命を背負っているのは主人公のシンジに違いはありません。しかし、今回はそのような他者(社会)というものが描写されており、主人公との関係性が強調されている点で「セカイ系」からは一歩進んでいます。非セカイ系への一歩を踏み出したと言っても良いでしょう。
そういう意味でサブタイトル「you are (not) alone.」の邦訳は「セカイ系(非セカイ系)」というのが適切ではないかと思っているのです。


因みに「破」の「you can (not) advance.」 の邦訳は見てみないことには分かりませんが「リビドー(ディストルドー)」っていう感じになるのかなぁと想像しています。



テレビ版と「序」の違いで気になった点を以下に列挙。
・やけに虹が印象的に使われている。どういう意味があるのか?
・眼鏡の女の子は誰?
・テレビ版では登場キャラクターのほとんどがセントラルドグマの地下にいるのをアダムだと最初勘違いしていた。
映画版では当初からミサトがそれをリリスだと認識している。


三番目にあげた違いは重要です。エヴェンゲリオンは非常に難解なストーリーで自分で情報を整理して推測しないと理解できません。テレビの方ではおたくは当時、キャラクターの発言をもとにいろいろな推理をしていたのです。ですから、そのキャラクター達も本当のことを知らないという(リリスをアダムと勘違いしていた)事実が我々の推理に混乱を生じさせていました。しかし、今回の劇場版では最初からミサトがリリスであるとしっかりと認識し発言しています。
これはストーリーを簡単にするためと考えるのが普通でしょう。しかし、そうも言い切れないのです。というのは、セントラルドグマ地下の巨人の仮面がテレビ版のものと明らかに異なっているからです。テレビの逆だとすれば、もしかしたらそれがリリスではなくアダムだという可能性さえある気がします。


まーそういう意味も含めて「破」を見ないとイカンですね・・・
うわーオラわくわくがとまんねぇぞ。
来年の夏まで死にたくないから明日からタバコやめます。