愛と死をみつめて

うーむ、ホロっときましたね。
犬童一心監督でしかも二夜連続ってことでテレビ朝日のかなりの気合を感じ、大期待していたのですがそれを裏切らない良作となりました。


原作がいいのもありますが、本作では河野実の本を出版してからのその後もプラスして描かれており、さらに深みが増していたと思います。その時代の世相や雰囲気もきちんと表現されていて、そういう面でも話しに奥行きがでてきました。それぞれのキャラクターの思考も直接的、間接的に描かれておりばっちり感情移入できました。
構図もよく練られており、カメラワークもばっちりで、光の使い方も非常にうまかったです。特に病院モノに特有の“白さ”と、部屋の暗さ、外の明るさがきちんと表現されていて、非常に雰囲気が良かったかな。
溝口肇の音楽もけしてでしゃばることなく、静かにシーンを盛り上げていました。
役者も草なぎ剛広末涼子を始めとして実力者ばかりで安心して話に集中することが出来ました。


愛と死をみつめて ポケット版 (だいわ文庫)

愛と死をみつめて ポケット版 (だいわ文庫)


というわけで、日本のテレビ放送でできる最高級の作品ができていたと評価できるでしょう。
スタッフの皆さんありがとうございました。また、こういうの見せてもらいたいですね。