びんちょうタン #1 春のお目ざめびん #2 お仕事げっとびん

予想していたよりは悪くない出来。
ただ、話としては「ゆったり癒し」というより「何もない」といった印象がぬぐえない。


この作品でおもしろいのは、背景・動画。
背景は非常に綺麗。豊かな緑が爽やかに描かれている。
更に、動画は非常に枚数をかけているようだし自然なものをきちんと描けていた。特に第1話では映画かと思わせるような美しく繋がった動画を見せてもらった。
話として1話完結形式なので、話数ごとに全く違ったもの(つまり話としても面白いもの)をこれから見せてもらえる可能性もある。


井上喜久子(17)のナレーションが若干速かったりして、雰囲気作りには失敗しているし、何より話として(今のところ)面白みがないが、背景・動画・各話の演出などには注目で、実験フィルムとしては興味深い。


というわけで、背景・動画にそこまで興味のない一般の人には楽しみにくい作品といえるだろう。
素材としては子供に人気が出てもおかしく無さそうなので、こういう方向で制作する意味は不明。
制作サイドのねらいはどういうところにあったのだろうか・・・


灼眼のシャナ #22 揺らぐ炎

なるほど、ああいう設定なら零時迷子って永久機関になりえるな。


相変わらず良好に推移している。
今までフラフラしていた、まさに揺らいでいた、シャナ(釘宮理恵)の気持ちがだんだんとあるベクトルへ向いてきているのが表情から読み取れる。今までシャナと悠二のすれ違いをきちんと描けていたからこそ引き立つ話の流れなので、展開としては申し分なし。全体の雰囲気も音楽をうまく使って落ち着かせていて吉。手抜きの回想シーンも必然性があるし、効果的に使われていてよい。


あえていうなら吉田さん(川澄綾子)が、悠二をかばい倒れたシャナを心配する描写をいれて、その行動理由について考えをめぐらせるシーンなどあれば更に話しに深みが出たかもしれない。さらに、吉田さんがヴィルヘルミナ・カルメル伊藤静)にミスティス破壊断念を頼み込むなどのシーンがあればもっと熱かったかもしれない。
とはいえ、依然として十分面白い展開。