かみちゅ!

liontamarin2005-10-07

最終回、音楽もマッチしていたしサイコー。
見終わった後に残るこのすがすがしさ・・・いい作品だったなぁ。


尾道を舞台にした、ゆっくりまったりアニメかみちゅ!
「もしも自分がかみさまだったら・・・」ということは誰もが一度は考えることだと思うけど、それを一人の中学生に投影した形で、みんなそれぞれが共感しながら見ることができたのではないだろうか。中学生がかみさまになっちゃうって面白い設定だったな(基本は中学生の観察日記で、かみさまとか関係ないけど)。


特に理由もなくかみさまになってしまう、中学生ゆりえ。
普通だったらそれをイロイロと設定して理由付けしてしまうところであるが、このアニメではそれがなかった。これには最終兵器彼女と似たような一種の潔さを感じたな。
もしスタッフの描きたいことが「if」の世界へ突入した後にあるのだとしたら、その前をグチグチとやるべきではないかもしれない。


実際に、中学生でかみさまの女の子が現れたら、いったいどうなんだろう・・・
そりゃ、その子は想像できないくらい大変な目に遭うだろう。
マスコミがほっとくはずないし、すがってくる人たちに対してゆりえはどうするのだろうか。
人のいろんな汚い面を見ることになるだろう。もうドロドロだ。
しかし、この作品ではそのような描写は切り捨てて、主に中学生ならではの出来事をエピソードで描いている。(ただ、火星人の話だけはあきらかにその範囲を逸脱しているが)
起こりうることを主題からずれているために無視していた点は、この作品では功を奏していたといえるのではないだろうか。


キャラクターも毎回非常にかわいくかけていてよかったし、動画も面白いものが多かった。
ゆりえだけをとってみても、噛み癖とか丁寧に描いてあって好感が持てた。これがゆりえの幼さをよく表現していたと思う。
脚本としても非常に乙だったし、非常に高いレベルのアニメだっただろう。


MAKOも好演してたなぁ。新人ならではの良さを最大級に活かしていたといえるかも。捕らえようによっては最強のロリ声の持ち主かもしれないぞ。
他のキャストもみんなうまくて良かったな。



DVDではテレビ未放映のエピソード4話を収録するということで、このセールスが成功すれば、
高品質アニメ製作→テレビ放送→人気出る→DVDのみ収録エピソード→DVD売れる
という一連のモデルとなって、テレビ放送はDVDのための非常に長くて大きな「コマーシャル」という位置づけにこれからなっていく可能性もある。
これからのDVD売り上げも注目したい。


八百万の神様とか、非常に日本的な作品で海外に出しても評価されるのでは。
ハリウッドとは対照的な持ち味をもった作品になったな。
これは普段アニメを見ない人にも見てみてほしいなぁ。。