ローゼンメイデン

liontamarin2005-09-04

このアニメは引きこもり主人公ジュンのもとに「ローゼンメイデン」という生きた人形、真紅が現れるところから始まる。ジュンは当初どうしようもないダメ人間(に見える)。
しかし、真紅たちドールが現れてドタバタやっていくなか、徐々に成長を遂げていく。
その様子がこのアニメではジュンの内面に即して、なかなか丁寧に描かれている。


ドールなどそれぞれのキャラクターが個性的でおもしろいのも魅力だが、ジュン一人にフォーカスすることで、その心情をしっかりと掘り下げており共感できる部分が多い。作画はいいときもあれば「嘘・・・」という時もあり、普通である(きちんと描かなければいけない回はきちんと描いているが)。しかし、このアニメにはそれを補うだけのストーリーとしての魅力があるように思う。


全編に広がる「痛み」がこの作品の魅力であり、敵役の水銀燈も含めて皆「痛み」を抱えながら生きている。そこにそれぞれのキャラクターの行動原理が生まれているので、話としてもおおむね納得できるものであるし、最後も収まりのよいところに落ち着いた。


ジュンが引きこもるきっかけは、どこの誰にでもありそうなこと。そういうのもあると思うんだけど、ジュンてなんだか応援したくなってしまうんだよなぁ。


全編見たが、見て損は無い良作だったと思う。次のローゼンメイデン・トロイメントにも期待したい。